電解質とは、血液中・体液中に溶け込んでいるミネラルの1種である。水の中で陽イオンと陰イオンに分かれ、電気を通すという性質を持っている。細胞内外の水分を一定に保つ・神経の伝達・筋肉の収縮・止血といった大変重要な役割を担っているのである。体内というのは常に一定の状態を保っており、この電解質の濃度が多くなっても少なくなっても異変が生じるのである。例えば神経や筋肉の働きが低下すると、意識を失う・心肺停止といった命の危険にも深くかかわる重大な事態を招きかねないのである。
さて、この電解質の濃度を一定に保っているのは、主に腎臓とホルモンである。つまり、電解質の量・変化を調べることによって、腎臓・ホルモンの機能に異常があるか否かを発見する事が出来るというわけだ。
血液採取を行うことで調べる検査であるが、この電解質、細分化するとナトリウム・カリウム・クロール・カルシウム・リン・マグネシウムといった種類が挙げられる例えば、ナトリウムの数値が高いと脱水症・クッシング症候群、低いと腎不全・糖尿病性アシドーシスなどの疑いが出てくる。カリウムであれば、高値だと腎不全・アジソン病、低値だと腎尿細管アシドーシス・原発性アルドステロンなどの疑いがある。
このように、どの数値が高いのか若しくは低いのかによって、体のどの働きに異常があるのか、どのような病気があるのか判断材料として用いることが出来るのである。
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